ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

放置

会社近くの銀行の前にちょっと開けた広場があって、

まあ、もっぱら自転車置き場となっているのだけれども、

品川区はどうしてもそこを公園と呼びたいらしく、

定期的に放置自転車の囲い込みなんかをやっているのです。

それで先日、買い物がてらそこを通りがかったら

自転車に混じって車椅子が囲い込まれていました。

放置車椅子です。

まったく迷惑なものを放置したもんだなあ。

と思って通り過ぎたんですが。

いや、ちょっと待てと。

いったいどういう人間が車椅子を放置するのかと。

あれ?立てたんじゃないの?もしかして。

急に立てちゃったんじゃないの?

なぜだか分からないけど銀行の前で唐突に「立たなきゃ」と思って、

力一杯立ち上がり、車椅子を置いて歩いてどこかへ行ってしまったんじゃないだろうか。

アルプスかどこかへ行ってしまったんじゃないだろうか。

赤い服の少女に「意気地なし!」とか言われたんじゃないだろうか。

そう考えるとなんだかいい話だなあ。

だからといって車椅子を放置していい理由にはならないけども。