ダイアログ・イン・ザ・ダーク
ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきました。
ふさふさしてつるつるしてひんやりしてちくちくでした。
これ、完全な暗闇の中をガイドに従って散歩するというイベントでして、
障害者の方が使っている細い棒と、視覚以外の全感覚を頼りに、
ちょっとした公園のようになっている(と思われる)空間を団体で進みます。
中には橋があったりバス停があったり縁側があったりお茶屋さんがあったりして、
それぞれの場所で思い思いにものを触ったりにおいを嗅いだりして状況を把握していくことになります。
何か発見があったら声に出してまわりの人に伝え合い、
そうしながら進む事で次第におぼろげながらまわりの状況が見えて来るのです。
ガイドは視覚障害の方なんですが、暗闇の中驚くほど的確に動く事ができるんですね。
何も見えないのに、お茶屋さんではグラスにお茶をついで渡してくれました。
飲み物にはお茶とカルピスとビールとワインなどいろんなものがあったのですが、
お茶を注文した僕のもとにはちゃんと冷えたお茶が届けられました。
冷蔵庫が開く音がしたのでそこから取り出したのだとは思いますが、
一瞬のうちにどうやって種類を判別したのかよく分かりません。
今回のイベントは日本の夏休みがテーマだったようで、
丈の高い草が生い茂るあぜ道(たぶん)を歩いたり、お祭りでヨーヨー(たぶん)を触ったりしました。
本物の夏休みは結局取る事ができなかったので、
そう言う意味でも良い体験ができたんじゃないかな。
暗い=静か
と勝手に思ってしまいがちですが、
視界を無くすと世界は音と匂いで満ちている。というわけ。
見るんじゃない。感じるんだ。
気の流れっていうか小宇宙(コスモ)っていうかなんかそんなやつを。
そして叫ぶんだ。
「すいませーん。棒落としちゃったんですけどー」