ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

サッカーじいさん

ワールドカップ熱も一息ついたこの時期になると、

サッカーのユニフォームを着たおじいさん達が街に現れ始めるのです。

サッカーに興味も無さそうなおじいさん達が

派手な色のユニフォームを身にまとって歩く姿はなかなか不思議なものですが、

それを着るに至った経緯は容易に想像がつきます。

なんじゃタカシ。このシャーツはもう着んのか?

ああ、それ着る?じゃあジイちゃんにやるよ。

じゃってこれは見たところ新品じゃあないか。本当にいいのかい?

いいよもう着ねえからさ。やるよ。

いや嬉しいのう。タカシからプレゼントをもらうとはのう。

しかし、青いのう。すごく青いのう。このシャーツは。今はこういうのがナウいのかい?

ああ、まあね。ナウいナウい。半袖だし夏はいいんじゃねえ?

みたいな事ですよ。

間違いない。

それで先日、これと同等の経緯を辿ったと思われる

ブラジル代表のおじいさんと日本代表のおじいさんが、

街なかで出くわしているもの見かけてですね、意味もなくハラハラしました。

しかもその二人が知り合いだったようで、

なにやら世間話を始めたりします。怖いです。

そこに力関係などあろうはずもないのですが、

なぜだか青いユニフォームが押されているような気になるのですよ。

青いじいさんや、ロスタイムに気を抜くなよ。