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ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

フォーマル地蔵

スーツが入り用で。

このまえ慌てて買いに行ったんですけど。

まあせっかく大人になったし

多少、小洒落たお店に。

したらそのー、店員さんね、

コーディネート的な、なんか、いろんなパターンを出してくれて。

僕の知らない様々なファッション的知見を惜しみなく発揮して。

「これだったら十分ただ者じゃない感出ますよ!」つって。

決まりましたね!つって。

ははあ。あー、確かに、なんか、すごいっすねー。

なんだろ、この、裏生地がね、ぺイズリー柄でね。

ん。

あのー、

ちょっとよくわかんなかったんですけど、

ただ者じゃない必要ってあります?

僕店入ってからずーっとただ者ですけど。

棒立ちもいいとこ。

試着室という打席に立っても

全くスイングしなかった。

終始同意、迎合を基本スタンスとしてここまでやって来た。

スーツに関しては。

なぜそんな僕をただ者じゃなくそうとします?

スーツ買いに来てんですよ。

ちゃんとしたとこに出ないといけないからですよ。

偉い人が居たりするんですよ。

なに見た目だけただ者じゃないやつ登場させようとしてんの。

いや僕が偉い人なら良いですよ。でもぜんぜん違うんだから。

吹けば飛ぶような存在なんだから。

嫌でしょ、吹けば飛ぶようなただ者じゃないやつ。

扱い困るでしょ。

すげー存在感あるけど近づいたら飛んでっちゃうって。

距離感どうしたら良いの。

自分としても立ち位置見失うわ。

まあ、とはいえ僕もね、

基本スタンスは最後まで崩さないっていう意地がありますから。

勢いづく店員にピシャリと言ってやりましたよね。

「じゃあそれで」ってね!

後日偉い人が来る会は

ただ者じゃない雰囲気の置物として乗り切りました。