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ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

OJT

新人がね。配属されましたよね。

僕のところにも。

なんかどうも、僕がいろいろ教えたり叱咤したりする役らしくて。

OJTというんですけど。

ははあ。

ついに僕にも先輩風を吹かせる時が来たかと。

今までそよりともしなかったあの風を。ついに。

よーし、がんがん吹かせるぞー。

オイなにしてる!つかまれ!飛ばされるぞ!俺の先輩風に!

まあ。

それで、ご飯を、

やっぱり食べるじゃないですか。人は皆。

まして新卒なんてスナック菓子で育った世代でしょう?知らないけど。

ここは先輩風の吹かせどころと見まして、

さっそく定食屋に誘い出しました。

まー、いろいろね。説いてやろうと。

人生の機微を味わった大人だけが醸し出せる威厳というか、

含蓄ある言葉とかそういうのをちらつかせる事によって、

生まれたてのアヒルのような新卒君のなかに芽生えつつあるであろう

憧れの先輩像を不動のものにしてやろうと。

御免!つって、威風堂々、近所の定食屋に入場。

あー、好きなものを頼みなさい。ここはおじさんが出すからと。声高に宣言。

後ろからついてくる新卒に目もくれず

どっかと奥の席に座りまして、

気づいたら冷ややっこにソースかけてました。

いっけね!

凡ミス!痛恨の!

や、違うかんね!俺いつもソースだかんね!

べ、べつにこんなの普通なんですからね!

つって、考えられないスピードでソースかけ冷ややっこをたいらげ、

あとはほぼ下を向いて黙ってました。

やっぱりしょうゆが良かったよ・・・。

なんだろ、この、他の追随を許さない威厳のなさ。

あー。もうだめだ。終わった。

もともと僕なんか人にものを説くような人間じゃないんだ。

矮小な存在だ。クズだ。どじでのろまな亀だ。もう殴れ!僕を殴ってくれ!

いややっぱ止めて!怖い!なにすんだ怖い!顔が本気だもの!

仲良くやりましょうよー、へへへ。

と、結局いまのところ下っ端気質全開でお送りしております。

不安だろうなあ。新卒。