ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

革ジャン反抗期

あの、革ジャンをね、買ったんですけど。赤い。

シングルのライダースで。schottっていう。

まあ。

似合わないわけですけど。

いや、革ジャンは前から欲しいと思ってて、

でも高いじゃないですか、革ジャンって。なんなのあれ。

あんな高いもの着ていいの?ぼく確か全裸で生まれてきましたよ?

いやー、恐れ多い。ちっとも身の丈に合わない。僕程度の存在が革ジャンって。

裸で生まれた僕には皮膚という革ジャンがあるじゃないか。ジャンじゃないけど。

ということを3、4年はもやもや考えては諦めていたわけです。

でまあ、なんか今年、意を決して買ったんですけど。

それが赤ってね。革ジャンが赤ってね。

ないわー。

似合うわけがないわー。

無難に黒いやつにしとけば良いものなんですが。

でもふと赤くしようと思ったんですよね、なんか。なんだろうね。

取り合えず10年着ようと思って。

10年着たらさすがに似合うでしょ。

いいかげん僕自身が革ジャンに寄ってくでしよ。

その頃僕は40ですよ。

ね。40歳で赤い革ジャン着てたらなかなか良くないですか。

そんな40歳がいいと思う。

でも僕のことだから40歳で絶対赤い革ジャンは買わない。

なんか多分、茶色とか。

茶色のモコモコしたようなやつを買ってしまう。

ラクダの股引があったかいあったかい言って。

どてら着て。茶釜をこう、空けたり閉めたりしながら、公団住宅で1人。

そういえばドテラマンって昔いたよなー・・・あ、茶柱!見て茶柱!

つって1人で。

いや、ドテラマンはいいんだけど。

放っておくとそうなることが目に見えているので、

どっかでくさびを打ち込んで軌道を定めておかないといけない。

今後訪れるであろう人生の岐路において、

確固たる指針というか、しょうがない理由と言うか、

向かう方向が自然といい感じにふわっと決まっちゃうような

なにがしかのアレが必要なんでありまして。

そういう意味でも、ここは、無理して赤でしょ。

必死で赤着るしかないっしょ。

ね。

うん。何の話だこれ。

どうでもいいよ。

とにかく牛革着て生まれてくれば良かった。