ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

やっかい

いや、あのー、なんでしょうか。これ。

よく分からない事になっています。

困った人に当てにされる性質は昔から変わらないようなのだけれども、

今回はちょっとスケールが大きい。

木曜日の夜に滅多に鳴らない僕の携帯電話が鳴りまして、

それがもうかれこれ8年近く会っていない高校時代の女友達からだったんですけど、

その第一声が「かくまって欲しい」でした。

なんでも親に殺されるとかなんとか。

あー、なるほど、そういう事ってあるよねー。

風呂上がりとかによくあるよねー。

ねえよ!

なにその状態!未曾有!

話を要約すると、

その子は父親に殺されそうになって家を飛び出し、

ビジネスホテルに泊まっているらしい。

警察に相談したが、父親の逮捕状が出るのが週明けになりそうで、

それまでの居場所がない。

体調を崩し現在働いておらず、お金もない。

ホテルは明日朝10時にチェックアウトせねばならず、

その後の安全な身の置き場がない。

だからかくまって欲しい。

ということらしい。

そ、そうか。なるほど。なるほど。

えー、うちに?来るの?

なに犬も連れてくるの?うちの住所を警察に報告するの?

まて、まて、まて。それはちょっとまて。

まさかの急展開に狼狽するあまり、

「か、彼女いるから!」と、

およそこの世で最もみっともない種類のウソをついてしまいました。うぐ。

しかし、もうちょっと近しい友人で頼れる者はいなかったのだろうか?

とにかく詳しい話を聞かないと何とも判断できないので、

現在世話になってるという刑事課の人間の連絡先と、

宿泊中のビジネスホテルの住所を聞いて、

その住所がわりと実家に近かったのでとりあえず実家に相談する事にしました。

幸い実家には母の部屋がまるっと空いているはず。

事の真偽と、その他もろもろの判断は家長である父にゆだねよう。

と、父に事情を説明し、彼女から改めて電話をかけさせるように段取りました。

あとは野となれ山となれ。こっちは仕事がパツパツだい。

あけて金曜日。状況を把握する為に再び父に連絡しました。

曰く「ひどく面倒なことになっている。お前は関わるな。」

とのこと。

えー!なにそれ!どうなったの!?

すげー関わりたいですけど!

父の気遣いはおそらく正しいのだろうけれども、

とりあえず実家に迷惑をかける以上は自分も責任を取らなければならないので、

なんとか仕事を持ち帰り、週末実家に戻りました。

いやー。

本当に面倒な事になってましたよ。わー。

そんなわけでいま実家には家族と全く面識のない女子が居候しています。

なんだこれ。

あの、悪いけど自分は仕事に戻るよ。

大した事はできないけれど頑張って生きていこう。