ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

ルール

ルールを過剰に守ることで状況を悪化させることがある。

土曜日、例のごとく出社した後、ファミレスに寄ったんです。

読みかけの小説が佳境に入っていたので最後まで読んでしまおうと。

ここのところ毎週末出勤しているので、

深夜のすかいらーくに寄るのが唯一の娯楽になっておりまして。

ところがそのすかいらーくで働く中年のウエイターには、

いつも辟易させられることになるのです。

いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ。

あー、じゃあドリンクバーで。

ドリンクバー?

はいドリンクバーで。

ドリンクバー・・・以上でよろしいですか?

はい。

ご注文を繰り返させて頂きます。ドリンクバーでよろしいですか?

うん、だからドリンクバーだっつってんだろうがこの瓶底メガネ!

とまあこういう具合でして。

ああ、最後の一行は言ってませんけども。

ただ、なんだ。僕がドリンクバー頼んじゃいけないのかと。

そんなに意外?ドリンクバーって、そんなに距離ある?

僕とドリンクバーの間にそんなにも距離が?

そんなに繰り返さないと憶えられない?ドリンクバーですよ。ドリンクバーだけなんですよ。

だいたい先週も同じ注文しましたよ。

おそらくマニュアルを忠実に(時に執拗に)守っているんだと思いますけどね。

悪意がないのは分かりますよ。

たださ、マニュアルに頼らずもうちょっと頭使ってもいいんじゃないですか。

もしここが会社で、彼が僕の部下だったら。怒るよ。

みんなが嫌いなネチネチ上司になっちゃうよ。

僕だってなりたくはないんだ、ネチネチになんか。

それなのにあいつと来たらー。きぃ。

あ。だからあの年にして深夜のファミレスで働いているのかな。

それは、うむ。まあ。頑張って欲しい。

ルールは守るためにあるんじゃないんだということに気づいてくれるといいんだけど。