仕事納まらず
「クジラは潮を吹いていた」/佐藤卓
【 88pより引用 】
普通の日本企業では、長く担当しなければ分からない商品開発やマーケティングのポジションにおいても、
営業などと同じように次から次に人を入れ替え、
そのため自社のデザイン財産を熟知していない人間がせっかく築きつつあるブランドを白紙に戻す。
デザインというものが未だにいかに理解されていないかは、企業の人事異動の仕組みを見るとよく分かる。
デザインは人である。
力のある一人の人間が責任を持つということ。
責任を持って社内を調整するということ。
多くの人が寄ってたかって誰も責任を取らなくて済むシステムは、ゆくゆく力を失い、
その存在自体消えていくことになる。どんな組織も同じである。
会社の人に勧められた佐藤卓の本が相当良いわけです。
佐藤卓は言わずと知れた腕っこきのデザイナー。
恐ろしく論理的なプレゼンで、素敵なものを作るすごい人です。
その佐藤卓をしてもなお、この手の障害が立ちはだかり、
ともすれば失敗に陥ってしまうものなのかと。
痛み入るとともに教訓となる体験談がたくさん含まれています。
でも不思議と嫌にならないんですよ。
いろいろ大変だけど、佐藤卓だって頑張っているのだし、
自分も良い仕事をするために責任を負い、調整できるように頑張ろうと思うのです。
そんなこんなで通常業務は本日で仕事納め。
ぜんぜん収まる気配がないですが、何とか大晦日くらいは実家に帰れるようにしたいもの。
今年の印象に残ったワードは「ネガティブチェック」でした。
それについてはまた追々。
やるのかやらないのか。みたいな。