ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

割りばし論争

「割りばし論争」というものがあります。

割りばしは環境に悪いか否か。というのがその論点でして。

1990年代頃に盛んに議論が行なわれ、

当時は割りばしの不買運動まで起こったようです。

・割りばし悪い派の論拠

木材の使用法としてこれほど無駄が多く使用量が膨大なものは例がない。

再利用もできない割りばしという使い方をこんなにも多用している国は日本だけであり、

森林伐採による環境破壊を助長する悪しき習慣である。

・割りばし良い派の論拠

割りばしは間伐材を使用している。

間伐とは林木の密度を調節して生育を助ける林業の手法で、

割りばしはこの分野の発展に必要不可欠である。

また、金属やプラスチックのはしを使った場合、

それそのものの製造過程で汚染が発生するはずで、

またそれらを洗う際にもいくらかの汚染が生まれるので、かえって環境に悪影響がある。

と、このように意外と「割りばしは環境に良い」という意見も根強いようなのです。

ただ実際には日本の割りばしのほとんどが中国からの輸入に頼っており、

中国ではそのために山が一つ丸裸になって水害なんかが引き起こされてたりしているようなので、

どうやらダメっぽいんですけど。

しかしいろんなものの見方があるのだな。と。

普段気に留めないようなものでも、深く知っていくといろんな問題が潜んでいて、

実はそれって意外と深刻な問題の引き金になっていたりして、

考えさせられるものです。

ちなみに中国ではあまり割りばしは使われないそうですよ。

日本の割りばしのために中国の森が消える。

なんだか気持ちの悪い話ですね。

じゃあもう全部手づかみで食べればいいじゃん。とか思ったりしたんですが、

それだとまた「おしぼり論争」みたいなのが巻き起こってしまいそうで怖い。

おしぼりを暖める装置のために南極の氷が!

的な。