ことなかれ

あたりさわりのない日々の記録

どこでもドアの危険性

だいたいね、ドラえもんってのは、のび太程度の中流階級の人間が

頑張れば購入できるような価格帯のロボットであって、

そのごくありふれた汎用猫型ロボットの

ポッケにプリインされているようなツールが、そんな高級なはずはないでしょう?

ほら、見てよ、どこでもドアの色。ピンクて。

どう考えても廉価版の色じゃないですか。

5CじゃないですかiPhoneで言ったら。5Sじゃない方のやつじゃないですか。

誰が好き好んでフラグシップ商品の色をピンクにします?

しませんよね。

だから、あれ、機能制限がかかってると考えていいわけ。

あ、ここまで大丈夫?ついて来れてる?来れてるの?ねえねえ。

という。まあ、あれなんですけど。

いやね、この前会社の若い男子と2人で移動する機会がありまして、

休日彼女とどんな話ししてんのー?とか、

そういう当り障りのない話をなんの気なしに振ってみたんですけど。

あろうことかその男、

休日彼女と「ドラえもんのどこでもドアが本当にあったらどうする?」などという

けしからん話題で盛り上がってると言うじゃないですか。

あー。これアレだ。

えー、やっぱりハワイとか行ってみたーい。

こらこらー、ハワイなんていつでもつれてってあげるよー。

うそーやだーうれしー。きゃっきゃっ。

とかの!

とかのやつじゃないですか!

はあ!?ふざけんじゃねえと。

そう簡単にハワイなんて行けるわけねえだろと。そうはさせるかと。

どこでもドアなんだと思ってんだお前そこに座れ。と。

温厚で通っている僕もさすがに説教せざるを得ませんでしたよ。

あのね、ドラえもんのどこでもドアって、好きなところに勝手に行けるわけじゃなくて、

行き先をイメージできないと機能しないじゃないですか。

うまくイメージしないとしずかちゃんの風呂場に直行するご機嫌なシステムで。

なので、基本的に行った事がないところに行くのはとても危険です。

いい加減な使い方をすると海の上に出たり、崖っぷちに出たりします。

それは即、死を意味する。

だからあのどこでもドア(廉価版)は

移動先で命を守るためのその他のアイテムがあって初めて使える

恐ろしくピーキーな道具と考えた方がいいです。

きっと正規版のどこでもドアではその辺のケアもされているし、

勝手にプライバシーに関わる場所に現れるなどという単純事故は起きないような

セキュアな設計になっているはずです。

でもドラえもんのどこでもドア(廉価版)はそうじゃない。

そうじゃない事をちゃんと認識した上で使い道考えないと駄目でしょ。

ほんと、いい加減な気持ちで未来の道具使うと怪我するかんね。

気をつけろよな。

はあー。まったく最近の若者はどこでもドアの使い方も知らんのか。

と。まあこういうわけでして。

なんでか最近若い子が僕に冷たいです。

すみませんでした。

 

 

ちなみにどこでもドアで移動できる距離は10光年までと桁外れ。

ただし地球上であってもタイムトラベルなどで大陸の位置が変わっていると

行き先のイメージと合わないため使用できないそうです。

同じ理由で現在位置が把握できていない場合も使用不能

本体は携行性が悪く、出先で持ち歩くには

4次元ポケットを持っていく事が前提となります。

ご使用の際はご注意あれ。

なぜ若者は行間を読まないのか?

まったく最近の若者はー。

なんてのはいつの時代も年寄りのひがみ根性として言われ続けているし、

詮無いものだからあまり口にするもんじゃないよね。

そういうこと言わない大人が、やっぱ良いよね。イケてるよね。つって。

まあ、そういうあれなんですけど。

ただまあ、なんだろ。話がね。まー、通じないよね。若者と。

結構長いことしゃべっても全然伝わってない。

3分の1も伝わらない。純情な感情が。壊れるほど愛しても。

いや、壊れるほど愛したらさすがに伝われよ!なんだよ!

じゃあもうどうすればいいんだよ!わー!

つって、まあいろいろ悩むことも僕にだってあるのですが。

どうやら僕と今の若い子の間で、

コミュニケーションの性質ががらりと変わってしまったような気がします。

同じ言葉を使っているのだけど、

その挙動、効用が僕の知っているものではなくなってしまった。

とかく若い子は行間を読まない。

あえて言葉にしていないような情報までは拾ってもらえないので、

こっちが2説明して8は察するのが当然みたいな話し方をすると、

結局まるで伝わっておらず、後で愕然とすることになります。

これは向こうに言わせればちゃんと10説明しろよバカかよ!ってことなんですけど。

そこはほら、こっちも大人ですから、辛抱強く語りかけるしかなくて。結果、

うっせー!バーカバーカ!!

と罵り合う毎日です。

ね。

 

 

あー。例えば桃太郎の話を伝えようとするじゃないですか。

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● 昔々あるところにお爺さんとお婆さんがいてね。

○ え。(ちょ、情報少なすぎだろ。)

○ はい。(いつで、どこだよ。だいたい何歳からお爺さんお婆さん?)

● それで、お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行ったわけ。

○ え。(ええ?山?どこから山がでて来たんだ?ちょっと立地条件が見えないな。)

○ まあ、はい。(川もあるっていうし、キャンプ場みたいなとこかな?)

● お婆さんが川で洗濯していると、川上から大きな桃が流れて来て。

○ ああ・・・。(洗剤を川に流すのはダメだと思う。キャンプ場でやったら怒られるぞ。)

● その桃をお婆さんは持ち帰って、お爺さんと割ってみたわけ。

○ ・・・はい。(なんで?川に流れてた桃を?そんな飢えてんの? )

● そしたらなんと、中から元気な男の子が飛び出して来て。おぎゃーおぎゃー言って。

○ はあ。(・・・ダイナミックな捨て子だな。)

● それで、喜んだお爺さんとお婆さんは赤ん坊に桃太郎と名付けて大切に育てたんだけど。

○ えー。(拾った桃食うような奴らが育児を?キャンプ場で?)

○ なるほど。(あとネーミングセンスが異次元なんだが。)

● やがて桃太郎は立派に成長し、いろいろあって鬼退治に行く事になりました。

○ ああ。(だから何食って生きてんだよ。芝かよ。芝食って生きてんのかよ。)

○ なるほどですね。(キャンプ場で鬼ごっこしたい気持ちは分かるけど。)

● 旅に備え、お婆さんは桃太郎にきびだんごを持たせました。

○ はいはい。(それ食えよ!芝食ってないでそれ食えよ!)

● 道中、桃太郎は犬、キジ、猿と出会い、きびだんごをあげて仲間にしました。

○ ああ。(野生動物に餌付けしちゃいけないと思う。いよいよキャンプ場の係員に怒られるわ。)

● 鬼ヶ島で鬼と戦った桃太郎は、犬猿キジの活躍もあって無事鬼を退治。

○ はぁ。(島?島あんの?海沿いのキャンプ場かな?)

● 金銀財宝を持ち帰って、みんなに喜ばれたとさ。めでたしめでたし。

○ なるほど。(財宝?それ持ち帰っちゃダメだろ。セキュリティどうなってんの。)

● 何か質問ある?

○ えー、あの、芝刈り?ですか?それがイメージできませんでした。知らないワードだったので。

● あー・・・。うん、分からない事があったらすぐ聞いてね。

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という具合でらちがあかない。

話が平行線のまま一向に交わらない。

このすれ違いの原因を生み出しているものは何か。と考えると、

どうもSNSでのコミュニケーションが疑わしいと思ってます。

最近の若者は多くのコミュニケーションをSNS上で行っていて、

電話とか、長文のメールなんかもしなくなってるじゃないですか。

SNSでのコミュニケーションって、短い言葉の応酬になるんですが、

一度投稿したものがいつ相手に見られるかは分からないので

おのずと、文章の前後関係から推察しなければ伝わらないような表現はやめてしまうんですよね。

時間的連続から切り離された言葉に過剰な意味や感情を含ませると

誤解の原因になるし、精度も低くなるので

言葉以外の感情的情報は絵文字やスタンプで補うことになる。

この絵文字やスタンプって、いわばジェスチャーでしょう。

ほら、英語で話す人ってジェスチャーを多用するじゃないですか。

英語は表音文字でできていて、発音が意味の全てなので

言葉を発声によって正確に伝える事が重要で、

それに紐づく周辺の感情的情報はジェスチャーによって補われる。

一方漢字を使う言語は表意文字の特性上、発声は文字を引き出すためのキーに過ぎない。

そのかわりひとつの文字に多数の意味が含まれているので、

前後関係から推察して取捨選択する必要がある。

つまり、行間を読む。

これがSNSの登場によって現代の若者の中で薄まりつつあるのではないでしょうか。

なにしろ日本語にはひらがなカタカナという立派な表音文字も用意されているので、

この変化に対応するのはわりと容易です。

で、

こっちが漢字で喋ってるのに、向こうはひらがなで受け取るもんだから

途中でほとんどの意味をこぼしてしまい、

結果空のうつわだけをやり取りするような空虚な会話が生まれてしまう。という。

これ、そういう時流だっつーことならば、もう仕方がないので、

自分の方でもなるべく意味を音で伝えるような話し方に

変えていかないといけないのかなあ。と思い始めてます。

難儀な事です。

あ。そう言えば昔、上司からのデザイン指示で

「シャラララン!とした感じにしといて」というものがありましたが、

恐ろしいことに当時の自分にはだいたい意味が分かったのでした。

40年に1度のアレ

もー。なんだろ。

いろいろ書きたいことがあったのに

書く時間が無いまま旬が過ぎていくわけです。やだわー。

20年に1度の雪が降るとかで都内が軽いパニックになったけど

そのすぐ後に40年に1度の雪が降って、

後で観測結果を見たら30年に1度の雪でした。とか。

もうね、噛めば噛むほど味がでるおいしいネタなんだけど、

気持ち賞味期限が過ぎてしまった。悲しい。

ので、まあ野暮な話になります。

あのね、

40年に1度という表現って、そもそも積雪量を表してないし、

結局どういうことなのかよくわからないじゃないですか。

じゃあなに?40歳以下の人間は全員雪で滑って頭打って死ねってこと?

40歳以下の人間が何も知らず、

いつものように全裸のまま公園で寝転がってたら、そのまま凍死すればいいの?

ねえ、そういう場合どうすればいいの?誰が僕を捕まえてくれるの?

だいたい40年に1度って言うけど、

以前に観測された同規模の降雪が40年前というだけで、

本来40年という周期の話じゃないわけです。

いやね、1万年くらい観測し続けてるならいいですよ。

でも実際日本の気象観測が始まって140年ほどしかたってない。

そう考えると、明日から40年に1度の雪が10日連続で降ることも全然あり得るわけです。

いままで無かったからって

これからも無いとは限らないじゃないですか。とかく天気なんて。

実際40年に1度!って言われて、

わーってとりあえずなったけど、まあ、じゃあ、寝っか。つって。

特に何も対策しなかった人が多いんじゃないでしょうか。

ね。

まあ、それだけなんですけど。

そういえば昨年末にエジプトで100年に1度の雪が降りましたが、

それホントに100年と言えるのかい?

え、ファラオも言ってた?

あーそれ100年に1度のやつだよー、ファラオ見たよー。って。

全裸で。言ってましたか。

まあ。うん。えーと。

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× mas

街中がイルミネーションに彩られ、

どこか気持ちがうきうきする。そんな時節となりました。

いががお過ごしでしょうか。

皆様の元に、サンタは訪れましたか?

今年も一年頑張った。結果はどうあれ精一杯やった。

そんな皆様の元には、何かきっといい事が起こるでしょう。

聖なる夜に、皆様のご家庭は素敵な笑顔で照らされていることでしょうね。

僕のPCは壊れましたけど。

僕のPCが壊れてる間、みんな笑ってたわけですよね。

なるほどなるほど。はいはいはい。

クリスマスイブの大半をデータのバックアップに費やしまして、

今日やるべきだった作業を夜から始めたわけですけど。

泣きながら使い慣れない会社の共有PCで作業してますけど。

何か面白いことありました?

あれ?

僕のPCが壊れた時って、あれじゃなかったっけ?

みんなで喪に服すんじゃなかったっけ?

肩を寄せ合って泣き崩れる決まりじゃないの?将軍さまー将軍さまーつって。

泣いてない人を見つけたら当局に連行されて、

永久凍土で大根を育てる強制労働に従事するんじゃないの?

え、笑っちゃってた?

どしたの?大丈夫?

しっかり!気を確かに!

あのね、神も仏もサンタもいないよ。

パソコンも壊れるし。仕事も進まないし。モテないし。

いいことないよ。

サンタが来る前に締め切りがカミングトゥータウンだよ。

つって。まあ。

いいんだけど。やるしかないし。

ええい!(メリー)

南無三!(クリスマス)

女神なにしてたの問題

あのー、斧をね。

湖に、こう、うっかり落としましたところ、

急に、ザッパーン!つって、女神さまが、なんか出て来て。

あなたが落としたのはこの金の斧ですか?それともこちらの銀の斧ですか?

え、普通の斧ですけど。

偉い!正直で偉い!そんなあなたに金の斧をあげちゃう!

わー!パチパチパチ!

っていうアレあるじゃないですか。

あの手の話って、いつも思うんですけど、

斧落ちてくるまで、女神さまそこでなにしてましたか?

まさか最初から斧きっかけで出てくる予定じゃなかったでしょう?

それともなに、斧専用女神なの?

なにその自然破壊する気満々の女神。とっつきにくいわ。

なんというかこう、出るタイミングうかがってたと思うんですよね。

かなり前から湖の底にいて。

湖に赴任して最初の頃なんかは慣れないもんだから

松ぼっくりとかが落ちてくるたびにいちいち飛び出ちゃったりして。

金の松ぼっくり持って。一人で。

ザッパーン!つって。

なんならちょっと光りにも包まれちゃう。誰も見てないのに。

これ、女神としては超恥ずかしいやつだから。

すげー仲間の女神に笑われるし。

あいつ見た?松ぼっくりで出てんの!うけるー!とか言われて。

しばらく笑い者ですから、

それからはだいぶ慎重になったと思います。

その後いろんなものが落ちて来てもまあ、けっこう耐えて。

長靴落ちて来たあたりで1回出かけたけどぐっとこらえて。

我慢して我慢して。

もうそろそろ限界だってところで落ちて来たのが、斧。

うおー!斧かー!マジかー!

これ出るやつかなー・・・うーん、斧って、微妙だよなー。

スルーかなー。いや、まあでも、金の斧って、ほら、わりと聞こえいいし、

資産にはなるけど実用性がなくなるっていう、その感じが

自然破壊へのアンチテーゼにもなるみたいなとこあって、女神的にもオイシイっつーか、

そこそこいけてる感じがしないでもないっていうか。

まー正直、そんな、女神的にベストかっつーと、微妙なとこではあるけど、

でもまあ、そこはそれ。この際いったん、出てみますか。

出てから考えますか。うんそうだ。そうしよう。いったん出よう。イケメンかも知らんし。

ええい!どりゃー!

ザッパーン!

の流れだと思うんですよね。

でまあ、出てみたら、いるのはただの正直なきこりで。

イケメンかっつーとまあそうでもなくて。

そこだけはほんと、痛恨なんだけど。マジ痛いんだけどそこは。

ただまあ出ちゃったし、すげーキラキラした目でこっち見てるし。

まあーよく考えたらそりゃそうだよね。きこりだよね普通に。

はいはい、金ですかー?銀ですかー?

したらまあそこは正直に普通の斧だって言うから。偉い偉い。

ただぶっちゃけきこりなんて、たいてい全員正直者だけどね。普通だけどね。

あぁー・・・しくったかなー。もっとこう劇的なやつなかったかなー。

しゃあないかー。くそー。

あ、じゃ金の斧あげるね。はいはいどういたしましてー。

じゃああの、帰るけど、それ大事にね。

重くて使い物にならないと思うけど。そこはホントごめんだけど。

売ると良いと思うよ。うん。

頑張って。うん。わかったわかった。

あのさ、もう落とすなよ。

うん。じゃ、そう言う事で。

失礼しまーす。

ぶくぶくぶく。

そんでその後しばらく湖の底で反省会してると思う。

まあ、湖配属の時点であんまり期待できなかったと思うから

気落ちしないでほしい。人事の問題だし。

自信持ってこう。

 

日本人は下位分類好き

日本人って、大きなものを分類するのは不得手なのだけれど、

小さいものをさらに細かく切り分けて行くのは大好きじゃないですか。

下位分類というらしいんですけど。

ガラケーとか最たるものだと思うんですけど。

基本同じものなのに、ちょっとずつ違う機能を盛り込んで

多彩なバリエーションを作る。

機能がほぼ同一でも無数のバリエーションから選びだす事で

なんだか自分らしさを見つけたような気持ちにまでなってしまう。

車もそうで、

日本車って中身おんなじでもガワを変えたりチューニングを変えたりしたものに

いろいろ工夫を凝らした名前をつけて別のものとして売り出してしまうでしょう。

外車なんてクラス名と数字の組み合わせしか使わないのに。

この気質って、太古より培われたものだと思うんですよね。

源氏香とか。

お香の香りのちょっとした違いに洒落た名前をたくさんつけて、

それらを組み合わせたものを嗅いで中身を当て合うという、平安時代から続く遊びですけど。

「5種の香をそれぞれ5包ずつ計25包作り、任意に5包を取り出してたき、香の異同をかぎ分ける」

て。もう別にどっちでも良くなりそうなものだけど、

こうした微差の中にこそ深遠なる小宇宙を見いだすのが日本人の気質なんじゃないでしょうか。

なにしろ今見ても超カッコイイからね。源氏香の図

とにかくコマコマした違いが好き。

対して大きな違い、上位の分類には頓着しない。

それは自分が判断する事ではないというか、

どこか自分の知らないところで決まり切った何かであって、

気にしていてもしょうがないというような感覚がある。

暗黙の了解。推して知るべし。

要するに

上位分類 = たしなみ

下位分類 = いき

というように生活様式の中に自然と染み付いているように思います。

この気質って、最近では合理性に欠けるという観点から悪く言われがちなんですけど。

iPhoneにいろんな形のカバー付けたりして。

本来の機能性を損なうとか、設計思想に対する蹂躙だとか。

でもなんと言うか、そういうところに日本人の美意識って集約してて、

それはそれで捨てちゃいけないものなんじゃないかとも思います。

市場的には、多様性の時代が終焉を迎えつつあり、

ユーザーのニーズも成熟し、画一化されて来た感のある昨今ですが、

そんな中でも僕たちは、細かな違いにいちいち名前をつけて、

思い思いに愛でてゆくに違いないと思うのです。

もー、激オコぷんぷん丸ぞえー!つって。

言わないけど。

ペルー&ボリビア記

あの、ペルー&ボリビア旅行に行って来たんですよ。

南米の。なんかこう、遺跡とかいっぱいある。

もう、思ったよりあるから。

自販機感覚で気軽にあるから。ないけど。でもそれくらいの勢いあるから。

3000年前とかの。すごい、普通に道路っぱたにあるから。

いーなーつって。

ほら、日本の古いものってみーんな木でできてるもんだから、あんま残ってないよね。

縄文土器までさかのぼらないと。まあ縄文土器はよくやった。

あれ土器界でも結構いけてる方。

中国文明に圧倒される前によくやってた。

なんか縄の模様カッケー!って思った古代日本人の感覚、好きだね。

ただ南米は、ハンパねーですよ。スペインに占領される前までの文明たるや。

インカ帝国とか、マチュピチュ作ったりして。

あれ、すげー山の上にあんだけど、水路とかちゃんとあって。

トイレとか水浴び場とか部屋の中にあって。

まわりの山々のミニチュアとか置いてて。リゾート感すごい。

実際インカの人がリゾート感覚で来てたって言う。

リゾートに命かけてる感じ。

金とかいっぱい取れるもんだから、

偉い人の家とかいちめん金だらけだったらしい。

その金も、別に、金銭的価値はなくて。

キレイだからつーかお!くらいの感覚で使ってるから。

スペイン人が来たときに山ほどあげちゃった。

(王様人質に取られてたからだけど)

その感じ、ゾクゾクします。

アフリカで生まれた人類が最後にたどり着いた大陸で、

それまで様々な困難を乗り越えたであろう勇敢な人々が

永久の住処として築いた文明はとても美しいのでした。

 

 

 

以下、興味の無い人にはさっぱりな旅行記です。

 

 

 

ペルーへは直行便が無いため、アメリカダラスでトランジット。

そこからペルー入りし、リマからクスコへ。

クスコで現地ガイドと合流して観光。

ここでのガイドはなんと18歳の女子大生でした。(おばあちゃんが日本人だとか)

クスコはインカの首都だったんだけど、スペイン人に占領されて

インカの遺跡の上にガッツリ教会立てられちゃった、いろいろ複雑な街。

下半分がインカの遺跡で、上半分がスペインの教会という。

昔の人の豪快さをうかがえる。

クスコ / サント・ドミンゴ教会 。インカ&スペイン合作。

 

※南米を支配していたインカ帝国の皇帝アタワルパ率いる8万の軍勢と、

 スペインはピサロ率いるたった200人弱の征服者(名目はキリスト教の布教)との

 出会いから征服までの流れは凄まじいものがあります。

その後、マチュピチュへ。

マチュピチュは麓にけっこうイケてる村があって、

ホテルとかもたくさんある。ここで泊まったインカテラホテルは素敵(★★★★★!)だったけど、

時間の都合でほとんど寝ないまま動き回ってました。

時間があったら立ち寄りたいお店がいっぱい。

夜でも子供が遊び回るマチュピチュ村。

インカテラ マチュピチュ。突如現れる嘘みたいな素敵ホテル。

  

 

マチュピチュは言わずと知れたインカの遺跡。

あんまり山の上にあるので、スペイン人も気付かず、そのままの形で残ってます。

隣にあるワイナピチュという聖なる山にどうしても登りたくて朝から並びました。

1日400人しか登れないという入場制限付きなのでヒヤヒヤしたけど、

ガイドさんの手腕もあってなんとか登頂。すげえぜ18歳。

急斜面な上、標高が富士山と同じくらいなので息が切れます。

ワイナピチュ入山待ちの列。

まあまあアレなところもあるので

国内のツアー会社だとワイナピチュ登山できないところも多い。

定番のマチュピチュショット。

 

 

その後、再びクスコに戻って、ネズミの肉を食べたりしたのち、

若きガイドと別れてボリビアへ。

新たな現地ガイドと合流し、ラ・パスに滞在。ここは空港から既に4000m超の高所にあり、

空気が薄いのでホテルでは酸素タンクが渡され、5分間隔で吸うように言われました。

まあ、日本から高山病の薬を飲んで行ったので大丈夫なんですが、

たしかにちょっと息苦しい。

ラ・パスの街。真ん中が都市部で、外に広がるにつれ貧民街に。

 

 

ラパスの中心は日本と変わらない大都市で、凄い人の数。

多分休日の渋谷と同じくらい人がいるんだけど、

ちょっと車で走ると、とたんにレンガ作りの貧民街に。

貧富の差がものすごい狭い範囲で現れます。

夜でも人通りの多い都市部から山の貧民街がよく見える。複雑。

 

 

その後、ウユニへ飛行機で飛び、ウユニ塩湖に。

ここでも新しいガイドさんに代わったのだけど、この人は日本人でした。

なんでボリビアででガイドをやってるのか聞いたんですけど。

これがなかなか壮絶で。

なんでも南米を女一人で旅していたら、ラ・パスでクーデターに遭遇し身動きが取れなくなった。

日本大使館への道はゲリラに占拠されてるし、助けも来ずで。

おまけに親の意向で全財産をJAL株にしてたら、破綻して紙くずになり。

それ以来こっちでガイドをやってるって言う。

なにそれ!

日本政府なんとかしろよ!

まあ、今は現地の方と結婚し、日本語教師をやりながらガイドしてるらしいんですけど。

話も上手でとっても良い人でした。

ウユニ村の人からも名前で呼ばれてて信頼も厚い。カッコいいなあ。

ウユニで最初に案内してくれた食堂。あふれる地元感。

村は小さいながら清潔感がある。時計は動いてないけど。

小学校もあって、子供はみんななにかしらファンシーなものを持っている。

その方にガイドしてもらったウユニ塩湖は。

まあ、なんていうんだろう。

最高としか言いようのないところでした。

一面塩で真っ白の大地が延々と続きます。

四国の3分の2の面積が全部塩の大地らしいので、車でいくら走っても風景かわらず。

現地の人は遠くに見える山の位置で方角を確かめて走るらしいんですけど、

素人がGPSなしに迷い込むと気が狂うと思う。

なにしろいくら行ってもどこにも着かないし。

まあテント背負って自転車で走ってるフランス人は見かけましたが。

相当な気合いが必要です。

ウユニ塩湖。心細くなるくらい広い塩の大地。

抜き身で日が沈むところも見れる。

日が沈んでも遊べます。

今は乾季なので水は張ってませんが、おかげでずっと晴天に恵まれ、

満天の星空を眺める事ができました。

ウユニ塩湖のほとりにある全部が塩でできたホテル「ルナ・サラダ」に宿泊。

壁も床も全部塩です。塩が無限にあるもんだから、建材に使ってるという贅沢さ。

全部が塩でできたホテル「ルナ・サラダ」

塩ったら塩。

地球じゃ無い感。

急に地球感。ガイドさんも初めて見たという塩湖に浸かる原住民。バスソルトいらず。

乾季にしか行けないサボテン島ことインカワシ。

 

 

その後、日本人ガイドさんと別れてラ・パスに戻り、ラ・パスの現地ガイドと再会。

インカよりずっと古いティワナク遺跡へ。

ティワナクは南米で2000年以上続いた文明で、石器文化に収まらず

金属まで使ってたっていうオーバーテクノロジーぎみのごつい文明。

彼らがインカに技術を伝えたというくらいのえげつない人たちです。

ただ残念ながらボリビア政府にお金がなくて、あんまり守られてないんですが。

遺跡は本物です。雨ざらしなのでもうちょっと大事にしてほしい。

太陽の門が有名。

ティワナク代表、太陽の門。

 

 

ここでも現地のガイドさんと話し込みました。

もはや観光そっちのけでガイドさんの事を聞くのが趣味になりつつあります。

なんでも日本の大学で農学勉強していた方で

宇都宮で3.11も経験したらしく、原発の汚染水の流出を心配してました。

いろいろ心配かけて、なんかすみません。

 

 

そんなもろもろを経て、

飛行機&トランジット待ちで片道2日かけて日本に戻ってきました。

まー、南米とにかくおもしろかった。

スペイン語が片言話せればどこでも通じるし。

また行きたいなあ。

ちなみに車はトヨタ、家電はほぼサムスンかLGでした。

トランジットで寄ったダラスのホテルでもモニタがサムスンだったから、

日本の家電はとっくに淘汰されてると思っていいのではないか。

うーむ。